「LISTENERS リスナーズ」第八話は、七話から時を少しさかのぼって
エコヲとミュウがロンディニウムに到る前から始まります!
ミュウを「プリンセス」と呼ぶ、若き国の指導者・トミーは、クリスマスに行う
演劇の主演にミュウを抜擢。彼はそのクリスマスの日に、ジミが帰ってくると言うが……。
多くの謎を残した七話のアンサーストーリーに値すると言えそうです!
それでは、アニメ「LISTENERS」八話までの内容をふまえながら考察していきます。
目次
「LISTENERS リスナーズ」あらすじ
『この世界は【ミミナシ】と呼ばれる謎の生命体により、人類はその生活を脅かされていた。
ミミナシに対抗することができるのは、戦闘メカ【イクイップメント】とプラグインし、操ることのできる【祈手(プレイヤー)】という能力者のみ。
スクラップの街「リバチェスタ」で暮らす少年・エコヲは、10年前、ミミナシと祈手(プレイヤー)との大きな戦い【フェス】で伝説を残した祈手(プレイヤー)・ジミを目撃して以来、密かに祈手(プレイヤー)に強い憧れを抱きつつも、燻り生きてきた。
しかしある日、いつものようにゴミ山で採掘仕事に励んでいたエコヲは、記憶喪失の少女・ミュウと出逢う。 腰にインプットジャックが空いた彼女もまた、祈手(プレイヤー)の一人だった。
やがて二人は、彼女の出自や、フェスの中心人物でありながら謎多き人物・ジミを追う旅に出る──』(公式サイトより)
ジミの行方
今回明らかになったのは、ジミは現在この世界に居ないということでした。
ロンディニウムで出会ったエース元帥は
「十年前、ジミの最後のギグを、私はこの目で見たんだ」と言います。
『ギグ』とはコンサートやライブハウスでのパフォーマンスのことで
この場合、“ジミが最後にイクイップメントに搭乗した時のこと”と解釈して問題なさそうです。
ミミナシをこの世界から一掃すべく、私たちが推し進めた計画『プロジェクト・フリーダム』。
彼は、その切り札だった。私たちは彼を、ミミナシの大群の中に送り込んだ。その戦いぶりたるや、まさに鬼神のごとく。戦いは彼の優勢のうちに決着するかに見えた。だが……」
「その瞬間、彼の身に何が起きたのかはわからん。彼は突然攻撃の手を止め……ゲートの向こうに消えた」
「いや、彼は死んではいない」
「ジミは、ゲートの向こうで、今もまださまよっている。私はそう考えている」
エース元帥の語る、フェスにおけるジミの最後。しかし、これを聞いて、あれ? と思ったのは筆者だけではない……はず。
というのも、エコヲとミュウはこれまで、「ジミはフェスの後、ノームの民に連れられて行った」「ノームの国には到着せず、道中で連れ去られた」といった情報をもとにジミの行方を追っていました。
それらの情報はすべて、「フェスの後のジミの行動」に関する情報です。
しかしエース元帥の話では、ジミはゲートの中に消えた、今もまだそこでさまよっている……ということは、ジミは『ゲートの向こう』から帰ってきていない!?
[voice icon=”https://anime-1ove.com/wp-content/uploads/2020/05/aikon1.02.jpg” name=”ましろ” type=”l”]それじゃあ、今までの情報は一体何だったんだろう?
全部ウソやデマだったのでしょうか。そんなことある?[/voice]
例えば五話で、ノームの民についての情報を提供してくれた人物である、ペイズリー・パークの統治者・殿下は、エース元帥と同じくミミナシ掃討作戦の中心人物でした。
同じ立場にいたにもかかわらず、言っていることはまるで違う。
この差はなぜ生まれたのか、どちらが正しいのか、今後解明するといいですね。
七話ラストの敵ミュウ(仮)
七話でライドとリッチーを葬った、ミュウの姿をした人物は、少なくとも外側は間違いなくミュウであったことが明らかになりました。
しかし、そのミュウはジミの精神、魂といったものを宿しているかのように見え、少なくとも普段のミュウではありません。
トミーに紫色のスプレーをかけられ(これについては後述)、ジミのイクイップメントと接続されたミュウは、どうやらジミの記憶をたどっていきます。声はミュウのものですが、ジミの一人称視点で、その語り口調はジミのものです。
ここで筆者が抱いたふたつの疑問点を挙げていきたいと思います。
ジミの正体
ミュウはジミの目線から、フェスで起きた出来事を語ります。
それは『プロジェクト・フリーダム』、あのステージの夜だった。あの夜、私は理解した。彼らは私の友だった。私は、ミミナシの国からこの世界にやってきた、異邦人だったのだ。
そう、私はミミナシだった。人間として、プレイヤーとして見出されたミミナシだった。その時私は気付いた。どうしてずっと孤独だったのか。なぜ誰も、私を理解してくれなかったのか。私は……気付いてしまった」
なんて???
ジミは自分がミミナシだと言います。
「LISTENERS」二話で、ノイズ三姉妹が、ミミナシの正体について言及しています。
「ミミナシ……それはプレイヤーになりそこなった人間たち。その咆哮、その幻影」
ミミナシが元人間だということに、ミュウは衝撃を受けていましたね。
ミミナシが元人間、しかもプレイヤーになりそこなった者たちだということが正しければ、元ミミナシだというジミは、人間→ミミナシ→人間という変化をたどっている事になります。
プレイヤーになれずにミミナシになったのに、さらにそこから“プレイヤーとして見出された”と言うのです。
しかも口ぶりからするに、ジミ本人は、フェスの夜までそれを認識していなかった、もしくは忘れていたようです。
[voice icon=”https://anime-1ove.com/wp-content/uploads/2020/05/aikon1.02.jpg” name=”ましろ” type=”l”]ジミがどういう経緯で人間からミミナシになり、そしてミミナシから人間になったのか……解説が待たれるところですね。[/voice]
紫色のスプレー
【TRACK04「ティーン・スピリット」】
エコヲとミュウはジミの手掛かりを求め学園都市「フリーク・シーン・アカデミー」を訪れると、
学園長のキムに頼まれ、怪しいスプレー缶の出所を調べることに。https://t.co/KuMALNtG8p
4/24(金)25:55~MBS/TBS“アニメイズム”枠にて放送開始!#listeners_rock pic.twitter.com/Co2JdltO9Y— TVアニメ『LISTENERS リスナーズ』毎週金曜25:55~放送中! (@listeners_PR) April 22, 2020
舞台の幕間で裏に戻ってきたミュウは、ジミと同じ服に着替えると、トミーから紫色の謎のスプレーを吹きかけられます。
このスプレーを浴びたミュウは、眼球が黒、瞳孔が赤という異様な色の目をするようになります。
この紫色のスプレー、一見、ティーン・スピリットというスプレーのように見えます。
ティーン・スピリットは、四話で登場した、一種の興奮剤のようなもので、プレイヤーが精神安定のために使うものだと説明されました。
四話の終盤では、ニルがこのティーン・スピリットを使うシーンがあります。しかし使用したニルには、外見的な変化はいっさい訪れず、若干精神の高揚が見られる……かな? といった具合でした。
しかし、今回のミュウのように、目の色が変わることはまったくありませんでした
さらに、よく見てみると、スプレーの缶の外装も微妙に違うのです。
四話で登場しニルが使ったティーン・スピリットは、白に紫のドットが入った線が、らせん状に描かれ、赤字で「Teen Spilit」と表記されているものです。
対して今回登場したスプレーの缶には、グリーンの線でらせんが描かれ、文字は黄色です(なんて書いてあるのかは、残念ながら判別することができません)。
以上のことから、トミーがミュウに使用したスプレーは、ニルのものとは違うもの、ティーン・スピリットではないのではないかという推測が成り立ちます。
ではあのスプレーは一体なんなのか、どういった効果があるのかは、判明していません。
今回明らかになったこと
ジミのイクイップメント
今回の話で、黒目ミュウが乗っていたイクイップメントは、偽物ではなく、本物のジミのものであると断定してもいいのではないでしょうか。
というのも、ミュウがプラグを接続された瞬間に、ジミの体験を追想しているからです。
ミュウがジミの妹であること、ジミが元ミミナシという奇特な存在であることなど、理由は様々あるとは思いますが、なにより現場にあったイクイップメントだったからこそ、ジミの思いに触れることができたのではないでしょうか。
[voice icon=”https://anime-1ove.com/wp-content/uploads/2020/05/aikon1.02.jpg” name=”ましろ” type=”l”]単純に、多分偽物ではこんなことできないよね。[/voice]
鼻歌
八話では、ミュウの舞台の練習の中で、鼻歌が歌われるシーンがあります。
鼻歌といえば、二話で、鼻歌を歌うミュウにエコヲが「ずっと気になってたんだけど、君のそれ、何?」と問う場面がありましたね。
尋ねられたミュウも、「何だろう、鼻から声出す感じなんだけど……」と、自分でもピンときていない様子でした。
ミュウの鼻歌を再現しようとしたエコヲは、鼻歌をうまく歌うことができません。
どうやらこの世界では、鼻歌は一般的ではないようです。
ミュウは「無意識でやってた」と言い、ミュウにとっては難しくないことだとわかります。
その後鼻歌について触れられることはなく、再び登場したのが今話。
ミュウと共に舞台に立つ子供たちが、鼻歌を歌います。
子供のひとりに鼻歌についてミュウが問うと、「あれはね、プレイヤーなら誰でも、生まれた時から自然と身に着けてる歌! トミーさんがそう言ってたよ」との答えが返ってきます。
そう言う少女のうなじには銀色のプラグが付いており、少女がプレイヤーであることがわかります。
それならば、エコヲが歌えないのも納得です。
ところで、ここで筆者がふと気になったことがあるのですが、七話でライドは後天的にプラグを出現させていました。ライドは鼻歌を歌えたのでしょうか?
少女が言葉では、鼻歌は「生まれつき」だとされています。
ライドの場合、生まれた時にはプラグは無かったはずなので、鼻歌は歌えなかったのでしょうかね……この疑問に関しては、本編での解決は見込めなさそうなので、自分で納得できる解答が導き出すことができるといいんですけれどね。
今後の展開予想
物語も佳境に入ってきましたね。
黒目ミュウに対してエコヲはどうするのでしょうか。今の所、トミーの意図は「ミュウを犠牲にジミを復活させる」なので、エコヲは元のミュウを取り戻すために動くことになりそうですね。
ミュウは舞台に立つ前、エコヲに首のペンダントを預けています。ミュウのものであり、ジミのものでもあるそのペンダントは今後必ずキーアイテムになると思います。
また、今話の最後は、トミーの「すべては、愛の命ずるままに」というセリフで締めくくられます。愛、といえば思い出すのは、五話に登場した殿下。彼はフェスの失敗の理由は「愛が足りなかったから」だと言い、愛による革命を唱えています。
もしトミーの後ろに殿下が付いているという展開になったらおもしろいなあ、なんて。
感想
八話ちょっとわけわかんねえですね! これまでの行動の指針が全部ひっくり返った感じがします。
ともあれ、ヒロインが闇落ちする展開になってきているので、どう解決するのかは楽しみかつ怖いですね。
ところで本編の中で、エコヲがトミーを指して「あのイケメンか!」というシーンがあるのですが……あれイケメンか? 本作のイケメン枠はケヴィンだと思っているので、トミーがイケメンは正直微妙ですね(個人の感想です)。
声はイケメンだったけどな!!!
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。